若者が投票に行けば世の中は変えられるか投票数で計算してみた

若者が投票に行けば世の中は変えられるか投票数で計算してみた

今回は少し難しいお話になるので、また会話形式で始めようと思うよ

使えるようになったから使ってみたいだけなんよ

ば、ばかを言うな!

とはいえ、ういもガスマスクの言うことに賛成するんよ

……それじゃあ、本題に入ろうか。今の日本って、生きやすいと思う?

地獄みたいな国だと思うんよ。みんなしんどいしんどいって嘆いているみたい

そうだね。少子高齢化で少なくなった若者が大量のお年寄りを支える年金システム、子供を育て上げるのに必要な大量のお金を稼ごうにも給料が低くてどうしようもない。なのに人材は不足している。

耳が痛くなってきたんよ

政治が悪い、時代が悪いと諦めてしまうのは簡単だけれど、僕たちに出来ることはないのかな?

ういには難しくてわからないんよ。それにういは人間ではないんよ

あ、そうだった。でも考えてみよう(無理矢理感)。答えが先に知りたい人はスクロールして一番下へGo!

1.若者が投票に行けば世の中は変わるという一つの説

これまで、ツイッターでも何人かの人が唱えていたのですが、若者が投票に行けば世の中は変わるという説があります。

理由は単純、投票数が多いお年寄り向けの政策を出せば、次の選挙でお年寄りに選んでもらい、選挙に勝つことが出来るからですね。

 

政治家は選挙で勝たなければ、政治家でいられなくなるので、合理的な動きだと僕自身は思います。

ただ、問題を先送りにしすぎて立ち行かなくなってしまった所は一切共感できませんが。

 

お年寄りの投票数が多いからお年寄り向けの政策になる。ならば、若者の投票率が上がれば若者向けの政策を打ち出さざるを得なくなるのでは?という考えが、若者が投票に行けば世の中は変わる説です。

 

僕もこれには賛成です。本当に世の中のことを考えてくれる政治家がいるならまだしも、若者の投票率が上がらないことには政治家であろうとすることを第一目標とする政治家を動かすことは出来ないと思います。

 

最近までは僕も国の上流がダメなら、どうしようもないと考えていましたが、今はダメなものを動かすにはどうしたら良いのかと考えるようになりました。

 

若者の投票率が上がれば世の中はひょっとしたら変わるかもしれない、という話は理解できると思いますが、僕は一つ疑問に思いました。

 

じゃあ、具体的に若者の投票率がどこまで上がれば、世の中を変えることが出来るんだろう?

 

 

ということで、理系なのでデータを元にして考えてみた

 

 

2.国政で考えてみる(現状)

総務省によると、平成29年度の年代別の投票率は以下の通り。

総務省HPより抜粋(http://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/news/sonota/nendaibetu/)

図1 衆議院議員選挙における年代別投票率

興味のある方はリンクからどうぞ。

 

一方で、投票数を知るなら、日本の年代別人口を知る必要があります。

 

これは総務省統計局からのデータになります。エクセルファイルですね。

https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2017np/zuhyou/05k29-1.xls

 

さて、それでは地獄の蓋を明けましょう


H29投票率(%) H29人口(千人) H29投票数(千票)
18.19才 40.49 2460 996.054
20代 33.85 12518 4237.343
30代 44.75 14996 6710.71
40代 53.52 18900 10115.28
50代 63.32 15749 9972.2668
60代 72.04 17726 12769.8104
70代以上 60.94 25230 15375.162

図2 年代別H29年度投票率、人口、投票総数

 

ぜ、全然あかんやんけー!

 

うそだろおいおい。なんてこったい。こんなことがあるのか。 

 

希望を捨てるな。

 

今度は、若者を39才まで、あるいは49才まで(無理がある)と定義して考えてみましょう。


39才まで若者
H29人口(千人) H29投票数(千票) 票の割合
18~39才 29974 11944.107 0.198484158289353
40才以上 77605 48232.5192 0.801515841710647

49才まで若者
H29人口(千人) H29投票数(千票) 票の割合
18~49才 48874 22059.387 0.366577330651349
50才以上 58705 38117.2392 0.633422669348652

図3 若者vs年長者、投票総数からみる票の割合

 

表を見てわかる通り、39才までを若者と考えると、若者の投票総数は全体の20%にも満たないことがわかります。有効数字を総務省のデータに合わせると、19.85%となる。

 

49才までを若者と考えると若者の投票数の割合は36.66%となる。

いや、これやばくね?

……。

 

まだだ!まだ終わらんよ!(CV 池田秀一)

 

 

3.国政で考えてみる(希望的観測)

もし若者の投票率が80%まで上昇したらどうでしょうか?少し計算してみましょう。人口に若者だけ0.8をかけて、投票数を増やしてみます。100%とかにしないのは、希望的観測でもあり得ないと思うからです。

もし若投票率80% 投票数(千票) 票の割合
18~39才 (若者) 23979.2 0.332067983779564
40才以上 48232.5192 0.667932016220436
もし若投票率80% 投票数(千票) 票の割合
18~49才 (若者) 39099.2 0.506358495743741
50才以上 38117.2392 0.493641504256259

もし若投票率80%=もし若者の投票率が80%まで上がったら

図4 若者の投票率が80%まで上がった時の若者vs年長者、票の割合

 

39才までを若者と考えた場合、若者の投票率が80%になれば票の割合は33.21%となる。まあ、若者のことも少しは考えないとなぐらいは思わせることが出来るでしょう。

 

49才までを若者と考えた場合、若者の投票率が80%になれば票の割合は50.64%となる。つまり、過半数を超えるんです!!

 

つまり、18~29才、30~39才、40~49才の投票率が80%ぐらいまで上がったら、50才以上の投票数と張り合うことが出来るんです。

 

泣きたくなってきた

 

どうでしょう?○にたくなってきますね。それぐらいやばい状況ってことです。

 

だいたいテレビやネットで出てくるデータって、年代別の投票率ですよね。若者の投票率が低いということは丸わかりなんですが、実際に全体の投票数のどれぐらいの割合を占めているのかは、イメージしづらいことが多かったです。

 

でも、実際こうやって投票総数で考えたら、どれぐらいやばい状況なのかってわかりますね。

 

僕も今、実際に検証してみて初めて、ヤバさを実感することが出来ました。

 

 

4.国政で考えてみる(もっと絶望してみる)

先ほどは希望を持たせる為に、49才までは若者だという少し無茶な主張を通してみました。49才まで若者だとすると、若者の投票率が80%まで上がれば、過半数を取ることが出来ると。

 

それでは、39才までを若者とすると、過半数を取るにはどれぐらい投票率が必要なのでしょうか?

 

もし若者(18~39才)の投票率が100%まで上がったら?(ほぼ不可能ではあるが)

どうなるでしょうか。結果がこちら。

もし若投票率100% 投票数(千票) 票の割合
18~39才 29974 0.383267281380297
40才以上 48232.5192 0.616732718619703

図5 若者(18~39才)の投票率が100%まで上がった時の若者vs年長者、票の割合

 

若者の票の割合は、38.33%となる。100%まで上がっても、40%にも満たない。

それでも、33.21%である現状よりは少しは若者に影響力を持たせることが出来ますね。

 

一方で、若者を18~29才と定義してみるとどうなるでしょうか?

 

レッツ絶望!


29才まで若者
H29人口(千人) H29投票数(千票) 票の割合
18~29才(若者) 14978 5233.397 0.0869672716879565
30才以上 92601 54943.2292 0.913032728312044

図6 若者(18~29才)vs年長者、投票総数からみる票の割合

 

若者(18~29才)の票の割合は、現状8.70%でちゅ。

やだやだ、おうちかえる。こんなのみたくないでちゅ

現実から逃げるな

 

い、一応若者の投票率を希望的観測含めて90%に上げてみようぜ。

もし若投票率90% 投票数(千票) 票の割合
18~29才 13480.2 0.197011464605168
30才以上 54943.2292 0.802988535394832

図7 若者(18~29才)の投票率が80%まで上がった時の若者vs年長者、票の割合

 

若者(18~29才)の票の割合は、19.70%となる。8.70%から考えると、大躍進です。それでも20%にも満たない。

 

それじゃあ、どうしろって言うんだよ!!

絶望するにはまだ早い

幼児退行してた奴が良く言うんよ

 

 

5.年長者の定義を改めてみる

さて、これまで全投票数における若者の割合について話してきました。

 

若者は18~39才で考えるべきだと僕は考えています。厚生労働省もそう仰っているようです。

 

厚生労働省における若年者雇用の定義では、青年層に相当する15歳から34歳を若年者としている。 厚生労働省が所管する地域若者サポートステーション(愛称:「サポステ」)では、働くことに悩みを抱えている15歳~39歳までの年齢を対象としている。

wikipedia

一応wikipediaから厚生労働省に飛んでソースは確認済みなので、wikipediaをソースに使うことは許してね。

 

ならば、次は票数で戦うべき相手を考えるべきでしょう。18~39才を若者とすると、現状の33.21%、投票率80%で38.33%の票を占めることが出来ると計算で出ました。

 

現状、団塊の世代である69才以上、あるいは医療制度上の前期高齢者の定義が65~74才であることを考慮し、60才以上(高齢者)の投票総数と18~39才(若者)の投票総数を比べてみます。

 


H29人口(千人) H29投票数(千票) 票の割合(分母は全体)
18~39才(若者) 29974 11944.107 0.198484158289353
60才以上(高齢者) 42956 28144.9724 0.46770605428192

図8 若者(18~39才)vs高齢者(60才以上)、投票総数からみる票の割合

 

現状、投票総数全体から見た投票総数の割合は、若者(18~39才)が19.85%、高齢者(60才以上)が46.77%です。だめだこりゃ。

 

では、「高齢者の投票総数/全体の投票総数」の割合に少なくとも同等になるには若者にはどれぐらいの投票率が必要なのでしょう?

 

また80%で考えてみる。

もし若投票率80% 投票数(千票) 票の割合(分母は全体)
18~39才(若者) 23979.2 0.332067983779564
60才以上(高齢者) 28144.9724 0.38975629872554

図9 若者(18~39才の投票率80%)vs高齢者(60才以上)、票の割合

 

投票数が上がったことにより、全体の票数が増えたことも考慮しています。これで、ようやく全体の投票数から見た投票数の割合は若者33.21%vs高齢者38.98%です。

 

というか、今の高齢者の投票数を抜けるにはと考えた方が考えやすいですね。

 

というわけで最後に何%の投票率があれば、高齢者と同等の投票数になるのか、計算してみました。ざっくりですが。

もし若投票率94% 投票数(千票) 票の割合 (分母は全体)
18~39才(若者) 28175.56 0.368751057414358
60才以上(高齢者) 28144.9724 0.368350738491016

図10 若者(18~39才の投票率94%)vs高齢者(60才以上)、票の割合

 

Congratulations!おめでとう!

 

若者の投票率が94%まで上がった時、若者36.88%vs高齢者36.84%となり、投票数における力は少しだけ上回ることが出来ます。

 

94%って……。そんな無茶な話ないんよ

でもそれが現実だよ。今の状況で沢山子供が生まれるなんて奇跡はそれこそ起こらない。産みたくても育てられるだけのお金も環境もない人が大半だから

給料も少なくなってきている上に、国立大学の学費は上がるし、高校や中学の学費だってバカにならないんよ。どう考えても無理なんよ

それでも僕たちは自分達で出来ることをするしかない。人口を増やしたり、人口の割合を変え(規制中)したりするよりかは、「ただ18~39才の若者の94%が選挙に行って白票でもいいから投じてみる」だけの方が出来る気がしないかな?

それはそうなんよ。まあ、ういは人間ではないけんど。

最後にそれを言うかね……

 

 

まとめ

  • 若者を18~49才、年長者を50才以上と定義すると、現状では若者の投票数/全体の投票数は36.66%、年長者が63.34%である。
  • 若者を18~49才、年長者を50才以上と定義すると、若者の投票率が80%になれば、若者の投票数/全体の投票数は50.64%となり、若者の投票数は過半数を超える。
  • 18~29才の投票数/全体の投票数は、現状8.70%である。
  • 若者を18~39才、高齢者を60才以上と定義すると、現状では若者の投票数/全体の投票数は19.85%、高齢者が46.77%である。
  • 若者を18~39才、高齢者を60才以上と定義すると、若者の投票率が94%になれば、若者の投票数は高齢者の投票数をギリギリ超える。それでも全体から見ると、若者の投票数/全体の投票数は36.88%である。

 

政治家に若者のために、この国の未来のために動いて欲しいといくら懇願したところで、彼らは動いてはくれないんだ。これまでの歴史がそれを証明しているよね

なんでなんよ?政治家って国のために高い給料を貰って働いているんじゃないん?

政治家が若者のために動かない理由は至極簡単だよ。彼らにメリットがないから。現状、彼らは次の選挙に勝つことを第一目標にせざるを得ない。若者向けの政策に切り替えれば、野党がそれにつけこんで年長者の票を奪いにくるだろうし
デモを起こしても、政治家には痛くない。政治家を動かすのにもっとも有効なことが彼らの生命線である投票数に影響を与えることなのと考えられます。

じゃ、デモでも起こしたらいいの?

デモを起こしても、政治家には痛くない。だって票を持っている年長層には関係のない話だから。苦し紛れの策なら出すかもしれないけれどね

じゃあ、クー○ターは?

それはダメだと思う。世界中にそれで政権を交代している国はあるけど、何年かごとに同じことが起きていることが多い。そもそも日本に軍はないしね。
あったとしても、武力で政治を変えるということは、交代した政権が力を持つことに他ならない。権力が集中すると結局同じことが起こると思うよ。

なるほどなんよ。だから結局……政治家頼みになるんね

そう。でも、今のままじゃ政治家は動けない。動けないのだから動いてもくれない。なら動かすには?
政治家を動かすのにもっとも有効なこと、それが彼らの生命線である投票数に影響を与えることだと僕は思っているよ。それも若者の投票総数を少なくとも高齢者に匹敵するレベルまで上げることだ。

若者(18~39才)の投票率が94%になれば日本は変わるかもしれない。それなら、うい、投票に行ってみる。人間じゃないけど

うん。94%にならなくても、若者の投票率が上がれば投票総数に対する影響力は上がる。足搔いてみよう。

 

注意:この記事は高齢者を目の敵にするのではなく、若者が少なくとも同等の扱いを受けるにはどうしたらいいかを検討したものです。悪しからず。